ピアノの上達の前に

 あっという間に4月末、間もなくゴールデンウイークです。今回の「ピアノの上達の前に」とは...。

 

 一流のアスリートを育てられたコーチの方のお話が新聞に載っていました。要約すると"人として大きくなれてこそ、一流の選手になれる"ということです。その競技はタイムを競うスポーツなのですが、「技術を学べればいい」とだけ思っているような選手はいくら素質があっても伸びないとお話しされていました。精神面での弱さがある内は、まだ本物にはなれないとのことでした。

 

 こちらは街のピアノ教室ですし、レベルも分野も全くちがいますが、読んでいて共感する所が多々ありました。ピアノを習いにきてくださっているのだから、生徒さん本人も講師も保護者の方もピアノの上達を願い一生懸命やっていくことは当然ですが、その前に"教えていただく姿勢"、聞く耳を持ち努力を惜しまない「心」を育てるのが実は何よりも大事だったんだな、とやっとこの年になり気づきました。過去の自分の甘さにも当てはまり、又自分の子育てを振り返ってみても本当に反省しきりです。「ピアノが弾けるようにさえなればいい」と思っている段階では本当の意味でピアノが弾けるようにはならないと感じています。