大事な覚悟

たくさんのお問い合わせ、ありがとうございます。

ご質問が重なることもありましたので、HP上に「よくあるご質問」の項目を作成しました。

お問い合わせの前に、ご参考にして頂ければ幸いです。

 

 

発表会やコンサートなどで上手な方の演奏を聞くと「素敵だなぁ~」と思いますね。

上手な方ほど、ラクラクと軽やかに簡単そうにピアノを弾くので、

聞いていると何だかすぐに自分も弾けるようになる錯覚を起こします。

が、現実はそう甘くはありません。

そのレベルに達するまでには、相当な努力と時間をかけて弾けるようになっているのです。

 

 趣味のピアノであっても、弾けるようになるまでのプロセスは同じです。

もちろん、音楽の道に進む方のように毎日何時間も練習しなくても大丈夫ですが、

しっかりアドバイスを聞いて地道に効果的な練習を繰り返す必要があるのです。

 

ピアノは、最低でも8~9年程度、できれば10年以上続けていって、やっと定着するものです。

長いレッスンの過程では、生徒さんも保護者の方も、根気と我慢が必要な時期は絶対にあります。

「短期間習って、簡単な曲が弾けるようになればいい」という方が時折いらっしゃいますが、

定着する前に辞めてしまうと、大人になったときにはすっかり忘れている可能性が高いのです。

 

さらに、保護者の方にはもう一つ、大事な覚悟が必要です。

 

お子様に適切な楽器を用意する、ということです。

アコースティックピアノと、電子ピアノではできることが大きく違ってきます。

様々なご事情がありますので、どうしてもこうでなければ、とは言えませんが、

何年後かには本当に全く違う結果になってしまうことを是非知って頂きたいと思います。

 

どんなに電子ピアノで練習しても、全くレッスンについていけない、という事態になることもあるのです。

ここで言うレッスンとは、音楽方面に進むための特別厳しいレッスンということではありません。

普段の、趣味として習いたい方のためのレッスンということです。

 

「違うことは分かっているつもりでしたが、こんなに違うとは。ピアノに買い替えて本当によかったです。」

電子ピアノからアコースティックピアノに買い替えた保護者の方がしばらくしておっしゃった言葉です。

 

すぐに結果が表れてきています。

手の形が次第に定まり、響きの良い音がどんどん出るようになってきています。

16分音符など速いフレーズも空回りせず、徐々に指がついてくるようになりました。

 

電子ピアノも価格帯や製品のコンセプトによって違い、もちろんひとくくりにはできませんが、

やはり、どうしてもアコースティックピアノの方との違いや差は、いずれはっきりと出てしまいます。

簡単な曲なら大丈夫というわけではなく、まだ曲が単純なうちは差が目立っていないだけということなのです。

 

 

気軽に楽しんでほしいピアノ。

でも実は、生徒さんだけでなく保護者の方もしっかりと覚悟をもって始めることが大切なのです。