憧れるけれどもね

とにかく暑かった8月が過ぎ、9月になり少し秋の気配を感じることもでてきました。

 

さて、指が速く回る演奏についてです。

 

速いテンポの曲、表現としても心が前のめりに弾きたい曲というのはあります。

そういうタイプの曲をおっとりとモタッと弾いても決まらないものですよね。

 

ですから、しっかりとした技術で速く回る指というのは美しい演奏に本当に必要です。

もちろん無駄な力が抜けた響きのある輝くような強い音も曲によって必要となってきます。

 

そして当たり前ですが優しくささやくようなp,pp(ピアノ、ピアニッシモ)、弱い音も必要です。

 

それだけじゃないですね。

暖かく包み込むような音や空に突き抜けるような音や、まだまだたくさん、です。

 

何が言いたいかというと、速く弾くということも表現の一つということです。

 

速く弾く必要のない曲は速く弾かないほうが素敵ですよ(^^)

 

緊張すると自然に演奏が速くなってしまうことも多いですし、

とにかく速く弾くことがかっこいいと思ってしまうこともあるかもしれませんが、

「どのような曲なのか」「作曲者は何を表現したいのか」

自分の演奏をよく聴きながら作曲者の意図を感じ取って表現に結び付けていくことが大切です。

 

 

速い曲を圧倒的なテクニックでさらっと弾きこなす演奏をきくと憧れますよね。

でも逆説的なことを言いますが速く弾く練習をしたから速く弾けるわけではないということも。

 

基本の手のフォームが崩れたまま繰り返し速く弾こうとしてもどうしても弾けない所が出できたり、

弾けば弾くほど崩れていってしまったりということが起きることがあります。

 

結局、基本的なテクニックをしっかり積み上げていくことが近道なのではと思います。